こどもの気がかり

低身長

低身長とは

学問的にいう低身長は、単に背が低いということではなく、「標準よりマイナス2SD(横断的標準成長曲線参照)以上低い身長」です。わかりやすくいうと、同じ誕生日に生まれた子100人中で低い順から数えて3人目までということです。しかし、この3人全てが治療対象となるわけではありません。また、これより高い身長の子供でも対象になることがあります。というのも「低身長が治療対象になるのではなく、低身長を起こす病気が治療対象」になるからです。

こどもの成長のしかた

こどもの身長が一番伸びるのは生まれてから1歳までです。生まれたばかりの赤ちゃんは約50cm、それが1年間で約25cmも伸びて約75cmになります。4歳までには100cm位になり、その後1年間で約60cm位ずつ伸びていきます。

思春期になると男の子は約25cm、女の子は約20cm位伸び、そのピークを過ぎるとだんだん伸びは緩やかになり成長は止まります。このようにこどもの成長は一定のパターンをとりますが、こどもによって身長が違うのは、親御さんの身長の違い、食事や運動、思春期の時期の違いなどさまざまな影響を受けるためです。

主観で決めつけないで正しい計測を

親ごさんが「うちの子は近所のこどもより小さいみたい」「幼稚園や学校のクラスでいちばん小さい」「両親が小さいからこどもが小さくてもしかたがない」など、本当に問題なほど小さいのか、病的な低身長ではないかを客観的に見るために、まずは正しい計測をし、横断的標準成長曲線を描いて見ましょう。

横断的標準成長曲線とは

横断的というのはある期間にたくさんのひとを調査した結果で同じ年齢のこどもを集め、そのこどもたちの身長と体重の平均値をつないだ曲線が標準成長曲線です。

グラフに描かれた7本の曲線のうち、上から3番目の曲線が平均値です。その平均身長を基準にして幅ひとつ高いのが+1SD、幅2つ高いのが+2SDとなります。+2SD〜-2SDの幅の中に全体の95%のこどもたちが入り、一般に-2SDより小さいと低身長といわれます。

このように学問的や客観的に低身長を判断するために横断的標準成長曲線は使用されています。

横断的標準成長曲線からわかること

■成長ホルモン分泌不全性低身長症

成長を促進する成長ホルモンの分泌が何らかの原因で低下し、成長ホルモンが脳下垂体から出にくくなります、それにより身長の伸びが悪くなります。

■脳腫瘍

頭蓋咽頭腫【ずがいいんとうしゅ】(脳腫瘍)という脳の病気があります、これは成長ホルモンが少なくなり身長の伸びが悪くなるのが最初の症状で、その段階を過ぎると物の見える範囲が狭くなる(視野狭窄)元気が無くなる、尿がたくさん出るようになる(尿ほう症)といった症状が出てきます。その時には体重の減少も見られるようになります。

■甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンが不足しているための低身長で、この異常の特徴は身長の伸びが悪くなるのに体重は増え続けることです。また自覚症状がほとんど無くゆっくりと進行するために自分から病院に行って診断を受けることが多くありません。症状としては低身長の他に不活発になる、太ってくる、寒がりになる、便秘気味になるなどいずれの症状もどんな人にも見られる症状が特徴です。

■ターナー症候群

ターナー症候群女性に見られる体質のひとつです。低身長や二次性徴が現れないことが特徴で、成長ホルモンや女性ホルモンの治療が行われます。横断的標準成長曲線を描いてみると下のSDラインから年齢とともに徐々に離れていき、二次性徴が現れないことが多いために10歳以降からさらに差が広がります。

3歳頃で、ターナー症候群の女性の半分程度しか-2SDを下回らないので注意が必要になります。

■肥満症

■慢性腎不全

■軟骨無形成症    など

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